治療と手術
新白岡・あだち眼科での主な眼科診療内容を解説していきます。
白内障、緑内障、加齢黄斑変性、糖尿病網膜症、結膜(けつまく)、眼瞼(まぶた)、涙(なみだ)、斜視・弱視
なお、このカテゴリー以外の眼の病気については、下記「主な眼の病気」をご覧下さい。
白内障
一般には昔「しろそこひ」と言われ、眼の「ひとみ(瞳孔)」の後にある透明な水晶体(直径9ミリ、厚さ4ミリの凸レンズ状の組織でカメラのレンズに相当するもの)が、白く濁ってくる病気です。
正常な水晶体は透明で、光をよく通します。しかし、さまざまな原因で水晶体の中身のたんぱく質が変性して濁ってくることがあります。これが“白内障”です。
水晶体が濁ると、光がうまく通過できなくなったり、光が乱反射して網膜に鮮明な像が結べなくなり、視力が低下します。
緑内障
緑内障(りょくないしょう)とは、眼圧が高くなって視神経が圧迫され、視神経萎縮を起こし、視野(見える範囲)が狭くなる病気です。昔は「あおそこひ」と呼ばれ、失明に至ることもある病気として恐れられてきました。
眼圧の正常値はおよそ10~21mmHg(水銀柱)とされていますが、眼圧が高くなるのは何らかの原因で房水の産生と排出がアンバランスになる為で、その結果、視神経が萎縮し、視野(眼を動かさずに見える範囲)が狭くなります。
緑内障には多くの病型があり、特に正常眼圧緑内障=眼圧が正常のタイプが日本人に多いことがわかってきました。
緑内障により障害された視神経は治療を行っても元に戻らず、失われた視野も回復しませんので、早期発見、早期治療を行うことがポイントとなります。
加齢黄斑変性
加齢黄斑変性は、網膜の下の脈絡膜から新生血管ができる疾患です。
加齢が原因で起こる眼の病気ですが、早い方では40代でも発症します。
黄斑(おうはん)とは網膜の中央にある、ものを見るために一番重要な部分です。ものの形、大きさ、色、立体性、距離などの光の情報の大半を識別しています。この部分に異常が発生すると、視力が低下したり、ものの見え方に支障をきたりするようになります。
糖尿病網膜症
糖尿病は全国で約600万人以上いると言われ、その数は現在も急増しています。
糖尿病は、体のエネルギー源となる血液中のブドウ糖(血糖)が何らかの原因で過剰となった状態です。
通常は食事の後、膵臓からインスリンというホルモンが分泌され、食べたものに含まれる糖分をエネルギーに変化します。糖尿病は、このインスリンの量や働きが低下してしまう病気です。血糖が高いと血がドロドロになり、やがて体のあちこちの血管がボロボロになります。糖尿病は、喉が渇いたり、多尿等の症状がありますが、発病初期にはほとんど自覚症状はなく、糖尿病を治療しないでいる人が少なくありません。しかし、全身に合併症を起こす病気です。体の中では確実に発症・進行しています。
糖尿病は、完全に治ることはありませんが、正しい治療を続けていれば糖尿病でない人と全く変わらない生活を送ることができます。そのためにも、内科を受診し、きちんと血糖のコントロールをしましょう。眼科での定期的な精密眼底検査も忘れずに!!
結膜(けつまく)
1.アレルギー性結膜炎・花粉症
空気中の物質に対するアレルギー反応です。アレルギーの原因となる物質には、花粉、ハウスダスト(ダニなど)、カビ(真菌)、薬品類、化粧品、動物の毛などがあります。
2.流行性角結膜炎
アデノウイルス(3、4、8、19、37型)の感染が原因となっておこります。
眼瞼(まぶた)
1.ものもらい(麦粒腫)(ばくりゅうしゅ)
俗に「ものもらい」といわれ、眼瞼(まぶた)に細菌が感染して生じる化膿性の炎症です。
2.霰粒腫(さんりゅうしゅ)
眼瞼(まぶた)にあるマイボーム腺の出口が詰まって炎症が起き、やや硬いできものです。
3.眼瞼痙攣(がんけんけいれん)
時々、まぶたや口のまわりがぴくぴくするのは誰でも経験したことがあるでしょう。ほとんどの場合、2~3日または数週間で自然に治ります。瞬きが増えたり(1分間に20回以上)、痙攣が長く続いたり進行はゆっくりですがひどくなると瞼が開かなくなって日常生活にも支障をきたす場合があります。
顔は小さな筋肉の集まりで、細かい表情を作るために絶えず複数に動いています。目のまわりの眼輪筋という筋肉が自分の意志に関係なく痙攣する病気が眼瞼痙攣(がんけんけいれん)です。
涙(なみだ)
1.ドライアイ
ドライアイは涙の量が少なかったり、涙の質に変化が起きて眼の表面の潤いが保てなくなった状態です。
2.流涙(りゅうるい)
瞼の鼻側の目頭のところに上下に開いた穴を涙点(るいてん)といい、涙の排水口です。
涙は、眼の保護のために上眼瞼の外側部にある涙腺(るいせん)でつくられていて、瞬きのたびに眼の表面に運ばれ、瞼の鼻側の上下にある涙点(るいてん)から鼻の奥へ流れていきます。
この涙点及び涙が鼻へ流れる際の道である鼻涙管(びるいかん)が鼻粘膜の肥厚等の理由で狭窄(きょうさく;狭くなること)、閉塞(へいそく;閉じてしまうこと)した場合に流涙症(りゅうるいしょう)になります。
斜視・弱視
1.斜視
斜視(しゃし)とは、両目の視線が正しく見たい方向にむいていない状態のことで、子どもでは約2%にみられます。斜視の種類は目の寄り方から次のように区別されます。
2.弱視
子どもの目は、生まれてから身体が健康に発達していればよく見えるようになるという訳では必ずしもありません。生後6ヶ月頃から、6歳にかけて目の働きは早いテンポで育っていくため、たえず明瞭にものを見ることが必要です。